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頭髪から 滴り落ちてくる
滝のような 汗を
せっせと 拭いながら

徐々に 
勾配を増してきた 坊道を
一気に 登りきる


いつしか蝉の声も聞こえなくなり
池の周りのトンボたちも去っていった

夏から秋へと季節は巡り
早くも冬の到来を感じ始める

今を盛りのザル菊の香りを慕って
破れかけた翅の蝶がやって来て
かろうじて残り少なくなった命を
つないでいた

ツマグロヒョウモン