百舌鳥

この公園に来て見たら

少しおぼろげに思い出したよ

最後に

あの観覧車に乗ってみたいな・・・という君のたっての願いに

高所恐怖症の僕が勇気を出した、あの日のことを

もう10年・・・になるよね

大きく廻る箱車のように、観覧車はゆっくり昇っていく

速いような

遅いような

動きの中で

遥か沖合いに、水平線が斜めに見え始めて

もう、落日が近い感じ

天と地がひっくり返ったような胸騒ぎのする時空の中で

僕はひたすら、涙をこらえる君から目をそらした

そうしなければ

狂おしいばかりの情熱に負けて

また、違った展開になっていたのかな

やがて

この世の最後を刻むかのような箱車の動きが緩やかに止まって

僕たちは別れた